第 7 話 host と subject のゆらぎ

host のゆらぎ

ねこさん hostile っていう英単語があるんだ。
あかり ホスタイル?
ねこさん 「敵意のある」を意味する英単語なんだ。
あかり ふーん。
ねこさん ところで英単語 host は「客」を意味するんだ。
あかり ふむふむ。
ねこさん hostile と host の共通している箇所はわかる?
あかり つづりの host が共通しているわね。
ねこさん そのとおり。この 2 つの英単語は同じ語源なんだ。
あかり でも、同じ語源なのに、hostile は「敵意」で、host は「お客さん」なのね。
ねこさん まるで正反対でしょう。
あかり どうしてそんなことになったのかしら。
ねこさん それはね、語源 host は「見知らぬ人」を意味するんだ。
あかり 見知らぬ人?
ねこさん そう。見知らぬ人は、敵か味方かわからないよね。
あかり それでそんなふうに意味が分かれたのね。
ねこさん 「ホテル」を意味する hotel も語源は host なんだ。
あかり 「ホテル」が迎えるのは「お客さん」ね。
ねこさん そう。そんなふうに「敵」と「味方」かゆらゆらゆれている。それが語源 host なんだ。
あかり なるほどね。

subject のゆらぎ

ねこさん ゆらゆらとゆれているほかの英単語には subject があるよ。
あかり サブジェクト?
ねこさん subject の sub は「下に」を意味し、ject は「投げる」を意味するよ。
あかり 下に投げるということね。
ねこさん そう。「下の立場の人に仕事を投げ渡す」と解釈できる。
あかり ふむふむ。
ねこさん そこから「従える」印象がある。
あかり 従える。
ねこさん subject には「主語」、「服従させる」の意味があるよ。
あかり 「主語」は文章を「従える」し、「服従させる」ことは「従える」ことね。
ねこさん そう。そして subject には「臣下」や「支配を受ける」という意味もあるんだ。
あかり ふむ?
ねこさん 「臣下」は「従う」ものだし、「支配を受ける」ことは「従う」ことだ。
あかり さっきは「従える」だったのに、今度は「従う」になったわ。
ねこさん そう。subject は「従える」ときもあれば「従う」ときもあるんだ。
あかり ゆらゆらしているわね。
ねこさん そうでしょう。
あかり 語源 host のゆれかたと、subject のゆれかたは、また違ったものなんだ。
ねこさん そうね。面白いわ。
あかり ほかにもゆれる言葉を探してみると面白いよ。

みちくさ

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お知らせ

【2021/9/18】英単語の掲載数が 3,900 語になりました。


【2021/9/9】英単語の掲載数が 3,800 語になりました。


【2021/8/23】英単語の掲載数が 3,700 語になりました。『ねこさんの英語の語源ものがたり』に system、host、aster のお話を追加しました。

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