参考資料

Gogengo! の内容は、一字一句すべてを角掛拓未が書いています。語源には様々な背景があります。歴史、文化、自然、考古学など、多くの資料から学んでいます。このページでは参考とさせていただいている資料をご紹介します。語源は必ずしも答えではありません。語源を学んでいると様々な傾向が見えてきます。ひょっとしたらこうではないかと想像を広げるのがたのしいです。調べて気になったら現地へ行ってみることがあります。色々なつながりを知ることができて興味は尽きません。

ウェブサイト

Douglas Harper さんが編纂している英英語源辞典です。掲載単語数は 50,000 語を超えます。語源の経緯が細かく時系列で並んで解説されています。ラテン語で検索することもできます。語源を英語で学びたいかたへ。

『英語耳』松澤喜好さんと『英単語の語源図鑑』すずきひろしさんと『Gogengo!』角掛拓未が、合同で運営しているウェブサイトです。頻度の高い順で英単語を一覧でき、イラストを混じえた語源の解説をご覧になれます。コラムも充実しています。公開までの経緯はこちらにまとめました。

すずきひろしさんが運営しているブログです。語源や歴史で英単語が解説されていて、読みものとしてもたのしめます。オノマトペという視点でも解説されていて興味深く読ませていただいています。

アルク社の英和辞典です。豊富な英単語、熟語、例文の数々です。有料の Pro 版では、より多くの情報を得ることができたり、サジェスト検索で素早く見つけたり、頻度集計でその英単語の前後に接続する語を見ることができたりします。

データ

松澤喜好さんがスペースアルクに掲載していた『語源辞典』の元となるデータを提供いただきました。『語源辞典』は何度も読んで学んでいました。こうして当時のデータを読み続けられることをうれしく思います。経緯はこちらにまとめました。

文献

土岐田健太さんの『「ルネッサンス」から学ぶ英単語・熟語の授業』に参加しました。そちらでいただいた資料を参照しています。ルネッサンス、キリスト教など、文化や歴史から英語を学ぶたのしさを教えていただきました。

語源に関する本

  • 日本語でも「聞く」と「聴く」、「聞く」と「聞こえる」は似ているけれど意味が違うように、英語でも hear と listen も意味は違って使い分けることができます。似たような意味の英単語をイラストや語源で詳しく解説されています。
  • 松澤喜好さんは 1 万語の英単語を分析して、それぞれの語源がどれくらいの英単語に登場するかをまとめました。上位 50 位の語源は 2721 語の英単語が派生しているそうで、1 万語のうちの 27% にのぼります。それら上位 30 位の語源を音声と一緒に学ぶことができます。
  • 初版は昭和 42 年で、当時から語源がイラスト付きで解説されています。2014 年に復刻版が出版されました。語根、接頭辞、接尾辞の順で解説されています。それぞれの語源ごとに、物語形式の解説、イラスト、単語一覧が用意されているのでどんどん連想して学べます。
  • どうすれば語源のたのしさを伝えられるかと考えている時に出会った本です。物語っていいなと思うきっかけになりました。113 のテーマにそってつづられています。本の最後に英語の歴史が簡潔にわかりやすくまとめられています。歴史を学び始めようと思うきっかけになりました。
  • James Isaac Brown さんの 14 master words の研究に惹かれて買いました。14 master words は 34 語の語源で構成されており、研究の内容は、「34 語の語源は、大学生が読むレベルの辞書に掲載される英単語のうち、14,000 に含まれる」という魅力的なものです。その 34 語の語源を様々なアプローチで記憶する方法が書かれています。
  • book を調べていてルーン文字に行き着き、文字の成り立ちが気になり本書を読みました。ローマ字の歴史を元につづりや発音の変化が解説されています。五十音表の並びと音の関連に驚きました。調音音声学、分綴法、アクロフォニーの原理など専門的な内容を学べます。name が 6 段階の変化を経ている表が印象的です。
  • 左と右という漢字があります。右には「口」が含まれています。この本を読むまでは「口」は顔にある口を連想していました。実はそうではなく祭具の「サイ」であるというお話です。白川静さんの独自の漢字体系は魅力的で納得感があり、発見があると「おおっ」とつい口に出してしまいます。
  • 広島の尾道を散策していて茶屋を見つけました。茶屋の本棚に立て掛けられていた本です。ふと気になって手にとっていました。「そもそも場所とは何か」という問いが興味深いです。topos について理解を深められます。「唯一」という言葉を考え直すきっかけになりました。哲学の視点も盛り込まれています。尾道学という学問があると知りました。
  • 言葉の文化の関わりが考察されています。辞書づくりにおいて、意味と定義をわける意識は大事だと思わされました。事実に対して本来とは異なった意味を持たせると、引っかかりのある解釈になってしまうのだなと感じました。指示的定義や循環定義という言葉を学びました。
  • 言語学者の数百年にわたるやり取りが書かれていて当時の情景を思い浮かべられます。言語学者それぞれの考えかたの違いが見えます。日本語と他言語との対応表がたくさんあり、似ている音の比較が面白いです。言葉の起源を追うに手がかりにウイルスを用いることがあり驚きました。
  • ディノテーションではなくコノテーションに着目した詩のような文書です。ディノテーションとは言葉が指す概念であり、コノテーションとは言葉の含蓄を表します。文化、宗教、歴史を連想して感じ取れます。
  • 日本語の起源はタミル語であるという仮説にもとづいて書かれた本です。たしかに、日本語とタミル語は共通点と思えることがあると感じます。タミル語は南インドの言葉なので、何かしら印欧祖語との関連性はあるのだろうなと思いました。源氏物語や万葉集の引用が多く、日本語をふりかえるきっかけになります。日本語の文法も学びたくなる一冊です。
  • 10 以上の言語を比べて似ている音を集めた本です。音は不思議だと思わされます。人体のてっぺんを表す言葉である「頭」が縄文時代までさかのぼって考察されています。文化や歴史に関するつながりを感じられます。かつて人類は一つで、太陽の昇り沈みを見て分かれていったとする仮説が興味深いです。1976 年に出版された本です。

歴史に関する本

  • 英語の歴史上で、誰がどのような背景で行動したかが書かれていて、納得感があります。古英語、中世英語など、時代別に英語の借用語が掲載されていて、当時はどの勢力が強かったのかなどが想像できます。英語の拡張として、アメリカ黒人英語、新英語、ピジン・クレオール英語というものがあると初めて知りました。管制英語は独自の文化で面白いなと思いました。
  • 英語の歴史を体系的に学べます。もともとは 15 万人ほどの話者だった英語が、どのようにして現在の 15 億人の話者になったのかの経緯が書いてあります。ノルマン征服や黒死病では、英語は大きく変わったり滅びかけたことすらありました。物語のように読める専門的で盛りだくさんな内容です。
  • company がきっかけで大航海時代に興味を持ち始めて読みました。名前としてのコロンブスは知られていますが、詳しいことはわかっていないそうです。「どこに生まれたか」ですら 17 以上の学説があるそうです。コロンブス学者の青木康征さんを知りました。
  • book を調べていてブナの木が気になって本書を手に取りました。白神山地は縄文時代のままにブナの木が残っていると言われるほどです。ブナの木にヨーロッパ人はルーン文字を書き残したように、日本人も鉈目 (なため) を書き残しており、共通点を感じ取りました。
  • イギリスは日本と同じ島国であることを比較して類似点を探す視点が興味深いです。比較考古学があると知りました。変性意識状態の図形とアイルランドの羨道墓 (せんどうぼ) との図文パターンが似ていることには思わず目を見張りました。神経認知考古学もたのしそうです。貝塚と現代の墓とを比べると、似ても似つかない場なのだと感じます。

辞書

文法に関する本

  • 大学生の頃に出会った本です。感覚で学んで想像を広げれば表現の幅が広がることがわかりました。それまでは厚くて面白みのない文法書で学んでいました。もっとたのしい学びかたがあるのだと気づけました。
  • 「できた」を表す時に could を使えばいいのか、was able to を使えばいいのか迷うことがあります。本書はそういった疑問に答えてくれます。似ている二つの表現を比べて解説しているので想像しやすいです。500 ページほどの文章量ですがイラストと共に解説されていてするすると読めます。
  • 英語にも主語はなかったという歴史を知って衝撃を受けました。その歴史を知ると文法の見かたが変わってきます。英語も日本語のように主語がなかったのだと思えば身構えずに学べます。文法の構造の違いを盆栽型とクリスマスツリー型とで説明されていてわかりやすいです。
  • 『日本語文法の謎を解く』の次に読みました。日本語は虫の視点、英語は神の視点という仮説に基づき、芸術や文化など、色々なものを例えて考察されています。訓読みと音読み、和語と漢語の発想の違いが面白いです。Where is here. ではなく、Where am I. であることは、根本となる発想の違いから来るのかもしれません。